2019/05/13 17:15

今回も引き続き、ストロボと光のお話です。(前回の記事はこちら



昨今カメラは高感度化が進み、光源のない真っ暗な場面でも撮影できるほどになりました。
それなら高くて重くなるストロボなど必要ないんじゃ...?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ストロボを用いるメリットは ①暗い場所で露出を稼ぐため ②被写体に均等に光を当てて写真映えを良くするため と理由が挙げられます。
カメラの高感度性能向上による恩恵は主に①の場面に影響しています。
一方、②の場面こそがどれだけカメラ側が発達してもストロボ(あるいは照明機材)が必要不可欠たる理由であります。人物撮影においてもこの要素が重要になっています。


例えば逆光時、画面全体(背景)は明るいのに被写体のみ暗くなってしまう場合があるとします。
この場合でカメラのISO感度を引き上げて被写体を明るくしようとすると、背景が白飛びを起こしてしまいます。
結果、被写体はザラザラして背景は何が写っているのかわからないという、何とも見苦しい写真になってしまいます。

そこで背景の照度はそのままに被写体を明るくするためにストロボを使用するのです。
このように被写体に対する照度を上げて、視線をカメラマンが見せたい場所に誘導させる役割があります。


また室内で蛍光灯に照らされた環境では、被写体の肌の色が青白く写ってしまうことが多々あります。
こういった場合にストロボを用いることで、より自然な肌色が出せるようになる役割もあります。
これはストロボが発する光の色が、太陽光と似た波長になっていることが理由です。

これら照度や色の調整はPhotoshop等のアプリケーションを用いてPC上で編集すれば良いのでは...と考える方もいるかもしれません。
勿論それも不可能ではないですが、違和感なく仕上げるには大変な時間と技術(センス)が必要となります。
機材を用いればその作業を省略出来ますからプロアマ問わず多くの方はまずストロボを使われているのです。


写真自体、かつて「光画」と呼ばれていたこともあり、光を操りこなすことこそが良い写真が生まれるという格言(?)もあります。
プロのカメラマンが撮影時最も重点を置くのもライティング操作であります。光をいかに自在に動かせるかでそのカメラマンの腕が判るとも言われているのです。


などという建前みたいな点もありますが、ポートレートではもう一つ、ストロボを使うメリットがあります。

それは「撮られる側のテンションが上がる」ということ!

同じ写真を撮ってもらうなら万全の準備で機材で撮影してもらった方が、撮られる側の方もモチベーションも上がること請け合いなのです。


撮影会においてもあれば普段とは見違える写真に仕上がるストロボ、当撮影会ではそのレンタルも行なっております!
まだお持ちでない方はこの機会に一度使われてみてはいかがでしょうか?